会陰ヘルニアとは、骨盤隔壁と会陰部の筋肉の脆弱化が主な原因となってヘルニア孔(筋肉間のすき間)ができ、その隙間に便が溜まった直腸が入る込むことでお尻周りが膨れあがり排便困難を引き起こす疾患です。
会陰ヘルニアは7歳以上の未去勢犬に多く見られ、男性ホルモンの影響で筋肉が脆弱化することや、腹圧の上昇や筋力の低下を引き起こすような病気などが原因と考えられています。重度になるとその隙間に腹腔内臓器の膀胱や小腸が入り込み、緊急状態になることもある恐ろしい病気です。
Service
会陰ヘルニアとは、骨盤隔壁と会陰部の筋肉の脆弱化が主な原因となってヘルニア孔(筋肉間のすき間)ができ、その隙間に便が溜まった直腸が入る込むことでお尻周りが膨れあがり排便困難を引き起こす疾患です。
会陰ヘルニアは7歳以上の未去勢犬に多く見られ、男性ホルモンの影響で筋肉が脆弱化することや、腹圧の上昇や筋力の低下を引き起こすような病気などが原因と考えられています。重度になるとその隙間に腹腔内臓器の膀胱や小腸が入り込み、緊急状態になることもある恐ろしい病気です。
治療は外科的に行われます。
当院ではヘルニアが片側で軽度の場合は内閉鎖筋を用いた整復方法を行いますが、両側性で尚且つヘルニアが重度の場合は、ポリプロピレンメッシュを使用した方法で積極的な手術治療を行っております。
従来の周囲筋肉を用いた整復方法では再発率が高く、整復が困難な場合もありましたが、ポリプロピレンメッシュを用いることにより、再発率を下げることができます。
会陰ヘルニアは去勢手術を行うことにより、発生を予防できます。 また、興奮や無駄吠え、肥満などにより腹圧が上がることにより発生しやすくなるため、普段からのしつけや食事管理をすることも大切です。
他院から排便困難で紹介来院されました。
来院時は肛門の横が大きく膨れ上がっており、会陰ヘルニアを発症していました。
ヘルニアが重度であり、直腸や膀胱が入り込んでいたため、ポリプロピレンメッシュを用いた整復に加えて、再発を予防するために去勢手術、直腸固定と精管固定を行いました。
術前
術後
術後は腫れあがったおしりも正常に戻り、排便もスムーズに出来るようになりました。
会陰ヘルニアは、万が一、膀胱や小腸などの内部臓器がヘルニア孔に飛び出した時には緊急状態になるため、そうなる前に治療してあげることがベストです。会陰ヘルニアでお困りでしたら当院に遠慮なくご相談下さい。